footer_men
Vol.6
野村訓市氏が手がけたWILDSIDE YOHJI YAMAMOTO OSAKAストアデザイン
野村訓市

――大阪・心斎橋に2022年10月22日(土)オープンしたWILDSIDE YOHJI YAMAMOTO OSAKA。
同年9月に東京・南青山にオープンしたYohji Yamamoto 2に続き、店舗デザインを手がけたのは、野村訓市氏。以前、ヨウジヤマモト社の店舗として建設された建物を、新たにWILDSIDE YOHJI YAMAMOTOとして生まれ変わらせた野村氏のデザインのコンセプトとは。

野村訓市氏 コメント

かつてYohji Yamamotoの店舗として建設されたビルが、ご縁があり再び店舗として使用できるということで始まった大阪のプロジェクト。

鉄筋コンクリート製の5階からなるこのビルの特徴は浮遊感。

フロア、階段、とあらゆる箇所に隙間がある設計は現在においてあまり目にすることのない作りでした。

その特徴を活かしつつ、現代の安全基準に落とし込みながら、自由に売り場を変化させる。

フロア毎を季節で入れ替えたり、ポップアップを開催したりと、オンラインプラットフォーム上で展開していたWILDSIDE YOHJI YAMAMOTOを、どう実店舗として形にするかと考えたのが、青山のYohji Yamamoto 2でも採用した吊り式のハンガーをグリッドに見せるということでした。

また躯体に関わる造作も同じく鉄板を使うことで、両店舗に同じコンセプトを感じさせるように設えています。

心斎橋の裏道にできたこの店舗が、Yohji Yamamotoの世界感を多面的に感じることのできる、今後のブランドの指針となる店舗になればと思っています。

野村訓市
1973年東京都生まれ。学習院高等科在籍中に米テキサスに留学。慶応義塾大学総合政策学部を卒業後、バックパックを背負って世界各国を旅する。99年に辻堂海岸で海の家「sputnik」をプロデュース。
2004年には、友人と店舗設計などを手がけるtripsterを設立。
現在は雑誌の原稿執筆から店舗などの設計、企業のブランディング、ラジオパーソナリティまで多彩な仕事を手がける。