「デコトラ」を15年間撮り続けたフォトグラファー秦淳司氏と、今回のコラボレーションをプロデュースしたWILDSIDEキュレーターPOGGY氏へインタビュー
―デコトラの起源やその魅力について教えてください。
秦:1960年代に、港に出入りするトラックが錆びないようにステンレス加工をしたのが始まりらしいです。
1970年代以降は、文字や電飾の装飾が長距離トラック乗りの間でエスカレートし、1980年代以降にトラックの豪華さを競うブームが全国に広まったそうです。
POGGY:アメリカのトラック文化を日本流に解釈した70年代の伝説的な映画「トラック野郎」も有名ですよね。
私が最初にデコトラに興味を持ったのは、あの派手さからでした。
デコトラに乗る人は、他の人と同じトラックに乗りたくないから何千万円も費やしてカスタムし、車検の度にノーマルに戻してまたカスタムする、ということをやっているのを知ったときに、自分も他の人と同じ格好をしたくなかったから、今まで相当なお金をファッションに費やし、さまざまなことを学んできた部分と重なりました。
2015年にTHE PARK・ING GINZAで「POGGY‘S BOX」というポップアップを開催した際には、装飾として小さなデコトラを使用したり、現在は実際のデコトラを見ながらお酒を飲めるスナック「スナック野郎POGGY」のプロデュースをしたりと、デコトラの魅力を少しでも伝えていけるような活動もさせていただいています。
―秦さんが今まで15年かけてデコトラを撮り続けている理由は何でしょうか。
秦:最初はただのデコトラファンでイベントによく行っていました。
そのうちに、夜の暗い中で光るトラックの電飾に魅了され撮影するようになり、のめり込みました。
そうして撮り続けた写真を、今回出版した写真集『DEKOTORA -Spaceships on the Road in Japan-』に詰め込みました。
様々なオーナーの個性が反映されたデコトラたちの幻想的な表情を見ることが出来るので、是非ご覧いただきたいです。
―今回のコラボレーションのきっかけは何でしたか。
秦:デコトラ写真集の出版にあたり、DIAMOND HEADS アートディレクター横山さんより、「WILDSIDE YOHJI YAMAMOTOのエッジの効いた黒を基調にしたブランドイメージと合わせると面白いのではないか」とアイディアを頂きました。
そして、POGGYさんのプロデュースにて実現する事が出来ました。
POGGY:秦さんが15年という歳月をかけて撮り続けた写真は本当に凄いと思いましたし、写真展で実際に生の写真を拝見して、デコトラの写真がファッション的に切り取られているのも素晴らしく、ぜひTシャツに落とし込めたら、と思いました。
―WILDSIDEとのコラボレーションに際し、デコトラをファッションに落とし込んだポイントを教えてください。
POGGY:秦さんの数ある素敵な写真の中から、デコトラのルーツである「トラック野郎」に出てくるデコトラに近い雰囲気を持つ車体の写真と、WILDSIDEらしいモード要素を感じられる、シンプルに切り取られた写真の2枚を選ばせていただきました。
もちろんボディは黒のみの展開です。
赤坂スタジオ勤務の後に小林和弘氏に師事。
1994年からフリーランスのフォトグラファーとなり、ファッションを中心に、雑誌、広告、アーティスト写真、動画などで活動している。
また、15年にわたりシャッターを切り続けてきた「デコトラ」の写真集『DEKOTORA Spaceships on the Road in Japan』(DIAMOND HEADS)を2022年10月に発売。
NFTマーケットプレイス「OpenSea」では、「DEKOTORA」のNFT作品も販売されている。
POGGYTHEMAN x DEKOTORA 商品ページはこちら
https://wildside-online.jp/shop/r/r5003/