detail_240521
Vol.18
Room No.6デザイナー直井氏が貫く、モノづくりに対するこだわり

WILDSIDEから声をかけてスタートしたRoom No.6とのコラボレーションは、今回で3回目となる。
Room No.6デザイナー直井氏が作り上げるアイテム1点1点の生地やディテールに込められたこだわりと魅力、また、最新のコラボレーションアイテムが完成するまでの経緯をインタビュー。



ー簡単にブランドのスタートから今までの経緯を教えてください。

直井:2013年からブランドをスタートしました。好きが高じてビンテージミリタリー素材でバッグや小物を作り始めたという単純な理由が発端です。
ブランド立ち上げ当初は自宅アトリエでコツコツ作りながら、イベントや百貨店、カフェなどでポップアップストアを開催して販売していました。
いろいろな場所を転々として販売するのもとても楽しかったのですが、作品だけではなく空間から作り込みたい気持ちが強くなり、2018年にスタジオショップを東京の江東区に構えました。
1926年築のとても趣のある建物なのでROOM NO.6の世界観をさらに感じていただける空間になっているかなと思います。




ーRoom No.6のモノづくりのこだわりなどを教えてください。

直井:主に1940年代から1980年代の米軍サープラス素材を使用してバッグや小物を製作しているのですが、ビンテージ素材はそのもの自体にとても価値のあるものです。
そんな素材にハサミを入れるからにはその価値を損なわないよう心がけています。注意深く素材を選び、その価値をより高められるようなモノづくりを目指しています。 あと、普段古着やビンデージの服をよく着るので、そういったアウトフィットにも自然と溶け込むようなものづくりを心がけています。




ー今回のWILDSIDEとのコラボピースのインスピレーション、そして、ラインナップについての経緯を教えてください。

直井:今回はパッチワークのニュースペーパーバッグをサイズ違いで2点、あとブーニーハットを作らせていただきました。
まずはニュースペーパーバッグですが、こちらはうちで定番で作っている型で作らせていただきました。今回のコラボレーションの為にお預かりしたヨウジヤマモト社のアーカイブ生地からオリエンタルな雰囲気を感じたので、アジアの山岳民族の古布のようなイメージを遠くに感じるような作品にしたいなと考えて生地を組んでみました。





直井:ブーニーハットは米軍のテント生地をベースにヨウジヤマモト社のアーミーギャバ生地と様々な色味のミリタリー生地を使い、タイガーストライプの迷彩柄を再現しました。これは前から温めていたアイデアで、いつか米軍のblack357のBDUジャケットの黒生地を使って作ろうと思っていたのですが、アーミーギャバ生地を使ったらさらに面白いと思い制作しました。
生地感も相まって立体感が出てかなりいい感じに仕上がりました。形は60年代と80年代のブーニーハットのディテールをミックスしたような雰囲気にまとめました。 バッグもハットもとても満足のいく仕上がりになりました。





ー今後のRoom No.6さんのブランドの展望を教えてください。

直井:コアでマニアックなものづくりを続けて行きたいです。
ビンテージ素材を使ってモノを作っているので、いずれ素材が枯渇して今のように作れなくなってしまうかもしれませんが、その日が来るまで古いミシンでかっこいいバッグを作り続けたいです。 振り幅の狭い中での表現でものづくりをしていますが、その表現を敏感に感じ取っていただけるお客さまに支えていただいているブランドです。 これからもそういう方々に刺さるものづくりをしていきたいです。



Profiles
直井 健 KEN NAOI
RoomNo.6 デザイナー
"Local Made Military Items"をコンセプトに1940ー80年代の米軍アイテムを解体、再構築してバッグや小物を制作。
KEN NAOI Instagram
Room No.6 Instagram