Vol.40 TRADMAN’S BONSAI 代表・小島氏に聞く、ファッションと盆栽の本質
Vol.40
TRADMAN’S BONSAI 代表・小島氏に聞く、ファッションと盆栽の本質

日本の伝統文化である盆栽を再定義するTRADMAN’S BONSAI 代表・小島鉄平氏がWILDSIDEとのコラボレーションに込めた想いとは


―TRADMAN’S BONSAIを立ち上げたきっかけについて

もともとファッションの世界で、ヴィンテージ古着のバイヤーとして活動していました。
古着に惹かれた理由は、単に古いからではなく、時間をまとったものだけが持つ説得力に価値を感じていたからです。

あるとき盆栽と出会い、「これは究極のヴィンテージだ」と直感的に思いました。
人の手が入りながら、何十年、何百年という時間を生き続けてきた存在。
そこには流行ではない、本質的な美があると感じたんです。

日本の伝統文化である盆栽を、閉じた世界のものにせず、現代の感性やカルチャーと交わりながら、次の世代へつないでいきたい。
その想いから、TRADMAN’S BONSAIを立ち上げました。

―WILDSIDE YOHJI YAMAMOTOを選んだ背景について

ヨウジヤマモトのものづくりには、時間・余白・反骨・美意識といった、日本独自の精神性が一貫して流れています。
WILDSIDEは、その思想をより自由な文脈で解釈し、既存の枠にとらわれずに表現している存在だと感じました。

盆栽もまた、型はありながら、最終的には作り手の思想が表れる世界です。
その点で、WILDSIDEとTRADMAN’S BONSAIは、とても自然に共鳴できる関係だと思い、今回のコラボレーションに至りました。

― 盆栽とストリート・ファッションを融合させる上で大切にしていること

一番大切にしているのは、無理に混ぜないことです。
ストリートに寄せるのでもなく、伝統を守ることだけに固執するのでもない。
それぞれが持つ背景や文脈をきちんと理解した上で、自然に重なり合うポイントを見つけることを意識しています。

盆栽は、思想や生き方が滲み出る文化。
だからこそ、表層的な装飾ではなく、根本や本質的な部分で現代と交わることを大切にしています。



―日本特有の伝統文化の楽しみ方のヒント

今の世の中は、すぐに答えを出そうとしたり、完成形を求めがちだと思います。
でも盆栽には、そういった「正解」や「完成」は一切ありません。

時間をかけて向き合い、変化を受け入れながら、少しずつ関係を育てていく。
思い通りにならないからこそ、待つことや、見守ること、余白を楽しむことを教えてくれます。
知識やルールよりも、自分がどう感じるかを大切にする。

盆栽は、日本の伝統文化の中でも、特に生き方そのものを映す存在だと思っています。

―今回のコラボレーションピースで特に気に入っている点

今回のコラボレーションの中で、特に気に入っているのがこのTシャツです。
盆栽の枝ぶりや樹形が、過度な装飾をせず、素直なグラフィックとして表現されている点に惹かれました。

盆栽は主張しすぎるものではなく、日常の中で静かに存在するもの。
Tシャツも同じように、着る人のスタイルやシーンを選ばず、自然に取り入れられる一枚になっていると思います。
「盆栽を着る」というよりも、盆栽の感覚や空気感を身にまとうようなプロダクトになった点が、特に気に入っています。



―WILDSIDEユーザーへ伝えたいメッセージ

このコラボレーションを通して、日本の伝統文化を「遠いもの」ではなく、今の自分の感性で楽しめるものとして感じてもらえたら嬉しいです。
ファッションも盆栽も、本質は「自分がどう向き合うか」。

ぜひ、自分なりの解釈で、このアイテムを育ててください。
時間を重ねることで、その人だけの価値が生まれるはずです。

<小島 鉄平 (Teppei Kojima) >

株式会社 松葉屋

創業者 / 代表取締役社長 / Matsubaya, Inc. Founder / CEO

千葉県柏市・松葉町で育ち、柏市立松葉中学校を卒業。
学生時代は音楽、ファッション、タトゥーなど、ストリートカルチャーの熱狂的な愛好者として青春を過ごす。
アパレル業界ではバイヤーとしてキャリアを積み、海外での買い付けを重ねるなかで、日本文化の奥深さに改めて魅了される。
やがて、盆栽に宿る静謐な美しさと精神性に惹かれ、2015年に「TRADMAN’S BONSAI」を結成し、翌2016年に株式会社松葉屋を設立。
“伝統とは革新の連続である”という信念のもと、盆栽に現代の感性と美意識を掛け合わせ、ブランドや空間との融合を実現。
盆栽を文化の枠を超えた「体験」へと昇華させ、世界に向けて“日本の格好良さ”を発信し続けている。